インフルエンザ対策特集
寒さが厳しくなる季節、寒さと共に流行するのが厄介なインフルエンザです。
日本は予防意識が高いにも関わらず、インフルエンザは毎年流行してしまいます。
特に高齢の方や持病のある方は重症化しやすいため、十分な予防が必要です。
では、高齢者が集団で居住、あるいは利用している介護施設では具体的にどのような対策をとればよいのでしょうか?
インフルエンザってどんな病気?
まず始めに、インフルエンザがどのような病気なのか確認しましょう。
● インフルエンザとは
インフルエンザは、インフルエンザウイルスがのどや気管支、肺で感染・増殖することによって発症する病気です。風邪に比べて症状が重く、乳幼児ではまれに急性脳症を、ご高齢の方や免疫力の低下している方では肺炎を伴う等、重症化することもあります。
● インフルエンザの主な症状
インフルエンザの一般的な症状としては、以下のようなものがあります。
・急な発熱
・喉の痛み
・頭痛
・体のだるさ
・関節痛 など
以上が代表的な症状ですが、症状は人によってさまざまです。
軽度の場合もありますが、高熱が出たり、対応が遅れると重症化してしまうので、決して油断は出来ません。
介護職員が注意したいこと
介護職員が利用者様からうつされるケースもありますが、気をつけなければならないのは、介護職員がウイルスを拡散してしまうケースです。
高齢者は、重症化のリスクが高く、介護職員が高齢者にインフルエンザをうつしてしまうと、大変なことになってしまいます。
感染しない!させない!ための予防策
1.予防注射の徹底
インフルエンザの代表的な予防策は、ワクチンの接種です。
医療機関ではワクチン接種を義務付けていたりするところも多いですが、介護施設ではまだまだ徹底していないのが現実です。
予防注射をしておけば、万が一感染しても症状を軽度に抑えることができたり、高齢者の重症化を防ぐことができるので、受けておきましょう。
2.感染源を断つ!
● 飛沫感染対策としての咳エチケット
インフルエンザの主な感染経路は咳やくしゃみによる飛沫感染です。
普段から皆が「咳エチケット」を守ることを心がけましょう。
感染者がマスクをする方が、感染を抑える効果は高いと言われています。
集団生活施設で既にインフルエンザと診断されている者がいる場合、他に誰が感染しているのかは分かりませんから、可能な場合は皆がマスクをすることが感染対策としては効果的であると考えられます。
※ 咳エチケット とは
[1]咳やくしゃみを他の人に向けて発しないこと
[2]咳が出るときはできるだけマスクをすること
[3]手のひらで咳やくしゃみを受け止めた時はすぐに手を洗うことなど
● 外出後の手洗い等
流水・石鹸による手洗いは有効な方法であり、インフルエンザに限らず接触感染を感染経路とする感染症対策の基本です。
アルコール製剤による手指衛生も効果があります。
手洗いについては、「手洗い・手指消毒特集」でも詳しく説明しています。
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● 人混みや繁華街への外出を控える
ご高齢の方や基礎疾患のある方、妊婦、疲労気味、睡眠不足の方は、人混みや繁華街への外出を控えましょう。
やむを得ず外出して人混みに入る可能性がある場合には、ある程度の飛沫等を防ぐことができる不織布マスクを着用することはひとつの防御策と考えられます。
3.衛生管理はいつも以上に厳しく!
乾燥した室内はウイルスが繁殖しやすくなるため、室内の湿度は加湿器などを使って50~60%に保ちましょう。
また、咳やくしゃみなどの飛沫によりウイルスは拡散しますから、こまめな換気も大事です。
さらに、普段以上に衛生管理にも気を配りましょう。
テーブルや手すり、ドアノブなど、多くの人が触れる場所は、こまめに消毒!床も定期的に清掃して清潔な空間を保つことがポイントです。
4.ポスターで注意喚起!
スタッフはもちろん、訪問者の方に予防を促すためにも、入り口など目立つところに注意喚起のポスターを貼るのも効果的です。
一人ひとりが常に感染を意識し、注意するよう促すことも予防策の一つです。
■引用:厚生労働省公式ポスター(厚生労働省)